こんにちは、前田です。
リッタークラスの重量級ネイキッドに乗っていると、Uターンでグラッと来た瞬間の絶望感は言葉になりません。
僕も昔は気合いで回れと言われて悩みましたが、物理法則を無視した気合いは転倒の元です。
今回は、重いバイクでも絶対に失速させないための視線とリアブレーキの物理的アプローチについて解説します。
視線を向けるだけでは曲がれない物理的メカニズム
教習所で習う顔を向けた方に進むというセオリーだけでは、重量車の極低速旋回は攻略できません。
僕が自分の失敗動画を分析して気づいたのは、視線は向いていても、失速への恐怖で駆動力が抜けているという事実でした。
バイクが倒れずに旋回できるのは、遠心力と重力が釣り合っている時です。
しかし、Uターンのような極低速では遠心力が弱いため、タイヤの駆動力(トラクション)が命綱になります。
恐怖でアクセルを戻すと駆動力がゼロになり、車体は重力に負けて内側に倒れ込みます。
これが立ちごけの正体です。
解決策は精神論ではなく、いかに後輪に駆動力をかけ続けるかという物理制御にあります。
恐怖心を消すリアブレーキ引きずりの数値設定
では、具体的にどうすれば良いのか。
効果的なのが、5m間隔のパイロンを使った定常円旋回です。
ギアは1速、エンジン回転数はアイドリングに少しプラスした状態で固定します。
ここで重要なのはパワーの相殺です。
アクセルを少し開けて前に進もうとする力を、リアブレーキを踏んで抑え込みましょう。
チェーンがパンと張り、車体に強い安定成分が生まれます。
速度は歩くほど遅いのに、エンジンが唸って車体がビシッと安定する感覚。
この黄金比を作れれば、重量車でも驚くほど倒れなくなります。
感覚と事実のズレを埋めるデータ分析
練習後の動画を見ると、自分ではフルバンクのつもりでも、実際はバイクが直立に近いことがよくあります。
これは三半規管の防衛本能です。
僕のデータログによると、失敗する時は決まって怖いから速度を落とそうとしてアクセルを戻しています。
しかし、物理的には逆が正解です。
車体が不安定になった時こそ、リアブレーキを踏んだままアクセルを足してください。
後輪が地面を噛み、車体が起き上がろうとします。
リアブレーキは速度調整ではなく、車体姿勢の安定化装置であると認識を変えましょう。
重量級バイクを制御下に置くための次なる一手
重量車のUターン克服のカギは、気合いではなくリアブレーキを引きずりながらアクセルを開ける物理制御にあります。
チェーンの張りを維持することで、失速ゴケのリスクは激減します。
まずは次の週末、直進状態で構いません。
アクセル一定・リアブレーキで速度調整を行い、車体が安定する感覚を掴んでみてください。
理屈が分かれば、恐怖心はコントロールできますよ。
